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かかりつけ薬剤師・薬局の評価を含む調剤報酬改定の影響及び実施状況調査【中医協】

ニュースの要点

中央社会保険医療協議会総会(第629回)11月21日、「診療報酬改定結果検証部会からの報告について」などを議題として開催された。

令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査の結果が公表された。

(5)かかりつけ薬剤師・薬局の評価を含む調剤報酬改定の影響及び実施状況調査

目次

保険薬局調査(抜粋)

調査対象:
地域支援体制加算1、2を届出している保険薬局から1,000件、同加算を届出していない保険薬局から1,000件をそれぞれ無作為抽出し、合計で2,000件。

  1. 処方箋の応需状況:
    「様々な保険医療機関からの処方箋を応需している薬局」が最も多く50.2%、次いで「主に近隣にある特定の診療所の処方箋を応需している薬局」が23.1%、「主に近隣にある特定の病院の処方箋を応需している薬局」が21.4%であった。
  2. 調剤基本料:
    調剤基本料1を届け出ている保険薬局が74.5%であった。なお、地域支援体制加算3・4に調査票を送付できていない点に留意が必要である。
  3. 在宅薬学総合体制加算の届出状況:
    在宅薬学総合体制加算1を届け出ている保険薬局が46.9%、在宅薬学総合体制加算2を届け出ている保険薬局は10.5%であった。なお、届出(算定なし)は34,9%であった
  4. かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の施設基準の届出有無
    かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料を届け出ている保険薬局は全体では79.3%であった。地域支援体制加算を届け出ていない保険薬局では半数以上がかかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の届出をしていなかった。
  5. かかりつけ薬剤師指導料が届出なしである理由:
    「時間外の24時間電話相談が困難(人手不足等)であるため」が42.8%と最も多く、次いで「医療に係る地域活動の取組に参画している保険薬剤師がいないため」が38.0%であった。
  6. かかりつけ薬剤師として患者から相談を受けた具体的な内容:
    最も多いのは「薬の飲み合わせに関する相談」で82.3%であり、次いで「薬の副作用に関する相談」で75.8%であった。
  7. 調剤後薬剤管理指導料を算定できなかったこと:
    • フォローアップしたにも関わらず、調剤後薬剤管理指導料が算定できなかったことが「ある」と回答した保険薬局は38.2%であった。
    • 算定できなかった理由としては、「算定要件を満たす患者ではなかったため」が45.6%で最も多く、次いで「医師の指示又は患者等からの求めがなかったため」が38.9%であった。
  8. 特にフォローアップの必要がある疾患:
    特にフォローアップの必要がある疾患について、「糖尿病」が68.5%と最も多く、次いで「悪性腫瘍」が51.0%であった。
  9. フォローアップの必要がある患者の属性:
    「薬剤変更(用法用量、後発医薬品への変更も含む)があった患者」が61.0%と最も多く、次いで「特に副作用の頻度が高く注意すべき薬剤(抗がん剤等)を処方された患。者」が54.4%であった。
  10. 調剤後のフォローアップの実施手段:
    「電話」が87.3%と最も多く、「SNS等のチャットツール」が23.4%、「対面」は26.2%であった。
  11. フォローアップで収集している情報:
    「体調の変化」が68.4%と最も多く、次いで「患者の服薬状況」が65.5%、「患者の薬剤服用後の副作用等の状況」が53.4%であった。
  12. フォローアップした情報の処方医等への情報提供:
    「フォローアップを行い問題点があった場合にのみ、処方医等に情報提供している」が53.4%、「フォローアップしたときは毎回、処方医等に情報提供している」が15.0%であった。
  13. 特に安全管理が必要な医薬品(ハイリスク薬)の服薬指導の実施頻度:
    「用法用量変更時又は副作用発現時に実施」が57.0%と最も多く、次いで「毎回実施」が22.5%であった。
  14. 特に安全管理が必要な医薬品(ハイリスク薬)の服薬指導を行ったにもかかわらず、特定薬剤管理指導1イ又はロを算定できなかったこと:
    全体のうち61.8%が算定できなかったことがあると回答した。算定できなかった理由は「当該ハイリスク薬の処方が初めてではない患者に対して行ったため」が77.8%と最も多く、次いで「当該ハイリスク薬が継続処方され、用法用量に変更がなかったため」が65.5%であった。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001598462.pdf

以下、厚生労働省より(2025年11月21日)
かかりつけ薬剤師・薬局の評価を含む調剤報酬改定の影響及び実施状況調査報告書(案)<概要>
令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(令和7年度調査)の 報告案について
検ー6参考資料
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