ニュースの要点
日医工は12月22日、『セフォチアム塩酸塩静注用0.25g/0.5g「日医工」』(製造販売元:日医工ファーマ株式会社)について、当該製品の原薬精製棟の乾燥機で使用しているメカニカルシール(シリコンカーバイト(炭化ケイ素)製)の摩耗により発生した異物が精製原薬に混入し、本剤の製造委託先で使用されていたことが判明したため、対象ロットを自主回収(クラスⅡ)すると公表した。それ以外に異物発生に繋がる箇所はないことを確認している。
確認された異物の大きさから、点滴静注または静脈内注射に使用する針を通過する可能性は極めて低いととしている。
本件に関連して、一部の末梢血管が塞栓されることによる組織虚血などの有害事象が生じる可能性は否定できないが、本製品は用時溶解のため調製時に澄明であり異物の混入が無いかを確認するため、黒褐色の本異物は容易に発見され、異物が入った製品が投与される可能性は極めて低いとしている。
またシリコンカーバイトは、化学的に不活性であるため、重篤な有害事象が発生する可能性は低いと考えており、そのため、本件に起因する重篤な健康被害が発生する可能性はないと考えているとしている。