ニュースの要点
厚生労働省はこどもや若者の自殺が長期休暇明け前後に増加する傾向を踏まえて、8月1日から、こども・若者の自殺防止に向けた取組を強化し、集中的な啓発活動を実施する。
小中高生の自殺者数は、近年増加傾向が続き、令和5年の小中高生の自殺者数は513人となり、過去最多であった令和4年(514人)と同水準であり深刻な状況が続いている。
また、「自殺総合対策大綱」(令和4年10月14日閣議決定)では、こども・若者の自殺対策の更なる推進・強化を図ることになっている。さらに、令和5年6月2日に取りまとめられた「こどもの自殺対策緊急強化プラン」を踏まえて、こどもの自殺対策を推進していくこととしている。
本年も、8月1日から、特にこども・若者を対象とした自殺防止の啓発活動を、関連省庁などが連携して実施することとした。
厚生労働省は、今回の啓発活動では、こども・若者向けのポスターや動画を作成し、夏季休暇中から掲示し、また、自殺対策に関する相談窓口などの情報をまとめたウェブサイト「まもろうよこころ」の周知などを行い、幅広いルートを通じて、こども・若者に必要な情報を届けていく予定となっている。
文部科学省においては、YouTubeでの動画広告の掲載や、文部科学省公式SNSでの相談窓口の案内、さらに、学校・教育委員会等に向けて、児童生徒の自殺予防に係る積極的な取組の実施の依頼等の取組を行う。
目次
具体的な取り組み
厚生労働省
- 7月12日に「令和6年度「自殺予防週間」に向けた啓発活動等の推進について(依頼)」を発出し、全国の自治体、公共機関、医療機関、関係団体、駅舎等へ8月からのポスターの掲出等の啓発活動の推進を依頼
- こども・若者も多く利用するYouTubeやSNSでの動画広告の掲載(8月1日から)
- 厚生労働省X等での相談窓口の案内
- 全国の自治体、公共機関、医療機関、関係団体、駅舎等でのポスターの掲示
- ウェブサイト「まもろうよこころ」内の「広げてみよう支え合い」のページを活用した情報の発信、拡散
こども家庭庁
- 7月12日に「こどもの自殺対策に係る取組について(通知)」を発出し、自治体内の関係部署間の適切な連携等を依頼
- こども家庭庁ホームページ等において、相談窓口の案内や関係省庁の取組紹介を実施
文部科学省
- こども・若者も多く利用するYouTubeでの動画広告の掲載
- X、Facebook文部科学省公式アカウントでの相談窓口の案内
- 7月12日に「児童生徒の自殺予防に係る取組について(通知)」を発出し、各都道府県・指定都市教育委員会等に組織的に対応できる体制の整備や、見守りの強化等の対応を依頼
(※)令和6年7月12日児童生徒の自殺予防に係る取組について(通知) - 各教育委員会の生徒指導担当や、校長・教頭などの管理職を対象に、児童生徒の自殺予防に関する普及啓発協議会を実施
内閣府孤独・孤立対策推進室
- 悩みに応じた相談窓口等の案内を自動応答で行う、孤独・孤立対策ウェブサイト「あなたはひとりじゃない」の18歳以下向けのページについて孤独・孤立対策推進室のX等での周知