ニュースの要点
厚生労働省は2月20日、令和5年度厚生労働省委託事業「薬局における疾患別対人業務ガイドライン作成のための調査業務」により、薬局における対人業務の充実に向けた参考となるよう、当該対応をまとめた、「薬局における疾患別対応マニュアル ~患者支援の更なる充実に向けて~」を作成した。
薬局薬剤師は地域包括ケアシステムを支える重要な医療職種としての活躍が求められている中、「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループとりまとめ」(令和4年7月11日公表)において、適切な薬学的管理・指導のためには、患者の状態に応じた地域の医療提供体制が重要であり、医療計画において特に広範かつ継続的な医療の提供が必要とされている5疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患)への対応について、薬局薬剤師においても、疾患特性に応じた継続的かつ細やかな対応や、医療機関等への患者の状態等の情報共有等が必要であり、厚生労働省において、これら5疾病に係る薬局薬剤師の対応について、標準的な手引きの作成を進めるべきであるとされていた。
また、本マニュアルに関連して、厚生労働科学研究費補助金「薬剤師の職能のための薬学的知見に基づく継続的な指導等の方策についての調査研究」(令和2~4年度)において、調剤後のフォローアップ事例の収集、フォローアップによる効果検証、日本薬剤師会が作成し公表した「薬剤使用期間中の患者フォローアップの手引き」(第1.2版:日本薬剤師会)の改訂(研究班版の作成)等が行われている。
疾患別対応マニュアル