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薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業No.11(2024年)【日本医療機能評価機構】

ニュースの要点

日本医療機能評価機構は11月25日、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業の「共有すべき事例2024年No.11」を公表した。

  1. 名称類似薬の入力間違い(一般名同士):クロルマジノン酢酸エステル錠25mg[調剤]
    • 一般名が「クロル」で始まる薬剤を前方一致検索した際、表示される可能性のある薬剤は、本事例のクロルマジノン酢酸エステル、クロルプロマジン塩酸塩のほかに、クロルジアゼポキシド、クロルフェニラミンマレイン酸塩、クロルフェネシンカルバミン酸エステル、クロルプロマジンフェノールフタリン酸塩などがある。一般名が「クロル」で始まる薬剤は入力間違いや取り違えが起こりやすい薬剤として薬局のスタッフに周知し、注意を促す必要がある。
    • 薬剤の検索に使用する文字数を増やすことは、候補を絞り込むために有用であるが、表示された薬剤群から薬剤を正しく選択するには、薬剤名のすべての文字を見て確認する必要がある。
  2. 名称類似薬の取り違え(ブランド名同士):ラスビック錠75mg[調剤]
    • 薬剤名の頭文字が一致していなくても、名称に同じ文字列を含む薬剤は、視覚的・音韻的な類似性から、思い込みによる取り違えの可能性がある。名称が類似しているだけでなく、 規格や用法・用量が同じである薬剤には、特に注意が必要である。
    • 製薬企業や独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)から、取り違えの可能性がある薬剤の組み合わせとして注意喚起されている薬剤については、自局で調剤する頻度が 低い薬剤であっても、「名称類似薬あり」などの掲示を行い、薬剤取り違え防止のための対策を行うことが有用である。
  3. 名称類似薬の処方間違い(一般名とブランド名):カンデサルタン錠4mg[疑義照会・処方医への情報提供]
    • 本事業には、薬剤の一般的名称が他の薬剤のブランド名に類似していたため、医師が薬剤を誤って処方した事例が複数報告されている。
    • 薬剤が変更になった際には、薬剤服用歴やお薬手帳、退院時の診療情報提供書、患者から聴取した情報などと処方された薬剤を照合し、処方間違いの可能性があれば、処方医に確認を行うことが重要である。
出典:日本医療機能評価機構ホームページ(https://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/pdf/sharing_case_2024_11.pdf

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