ニュースの要点
中央社会保険医療協議会総会(第629回)は11月21日、「診療報酬改定結果検証部会からの報告について」などを議題として開催された。
令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る以下の特別調査の結果が公表された。
- 長期処方やリフィル処方の実施状況調査
- 後発医薬品の使用促進策の影響及び実施状況調査
- 医療DXの実施状況調査
- かかりつけ歯科医の機能の評価等に関する実施状況調査
- かかりつけ薬剤師・薬局の評価を含む調剤報酬改定の影響及び実施状況調査
目次
保険薬局調査(抜粋)
- リフィル処方箋の受付経験:
- リフィル処方箋を受け付けたことがある薬局69.9%。(令和6年度58.2%)
- リフィル処方箋の受付実績がある薬局は「医療機関の近隣にある」が67.0%と最も多く、次いで「近隣に医療機関はない」が11.6%と多かった。
- リフィル処方箋の受付実績がない薬局も「医療機関の近隣にある」が79.2%と最も多く、次いで「近隣に医療機関はない」が9.2%と多かった。
- 調剤基本料の届出状況:
- リフィル処方箋の受付実績がある薬局は「調剤基本料1」が最も多く52.5%、次いで「調剤基本料3ハ」が多く33.3%であった。
- リフィル処方箋の受付実績がない薬局についても「調剤基本料1」が最も多く76.2%、次いで「調剤基本料3ハ」が多く9.2%であった。
- 患者が来局したことに関する医療機関(かかりつけ医)への報告:
リフィル処方箋の2回目・3回目の調剤を行った際、患者が来局したことを医療機関(かかりつけ医)に報告しているかについては、「報告していない」が最も多く48.7%、次いで「副作用の発現等、必要に応じて報告している」が25.5%であった。 - 薬剤師としてリフィル処方が適すると考える状況等:
リフィル処方箋の受付実績がある薬局では「遠距離の医療機関を受診している患者」が最も多く43.4%であった。一方でリフィル処方箋の受付実績がない薬局では「待ち時間の長い医療機関から処方がある場合」が最も多く30.8%であった。 - 薬局でリフィル処方箋を受けるにあたっての課題:
リフィル処方箋を受け付けたことがある保険薬局では「患者が処方箋を紛失してしまうことへの対応」が最も多く59.1%、リフィル処方箋を受け付けたことがない保険薬局でも「患者が処方箋を紛失してしまうことへの対応」が最も多く65.4%であった。 - 薬剤師として長期処方が適すると考える状況等:
リフィル処方箋を受け付けたことがある保険薬局では「待ち時間の長い医療機関から処方がある場合」が最も多く48.1%、次いで「医薬品供給が安定している品目が処方されている場合」「受診の間隔を延長する際の切り替え(例:30日処方→60日処方)」がそれぞれ30.5%であった。 - 薬局で長期処方を受けるにあたって課題と感じること:
リフィル処方箋の受け付け有無にかかわらず、「医薬品の供給体制」が最も多く、次いで「適切な副作用の評価」であった。 - 患者の長期処方の希望を処方医へ情報提供した経験:
患者からの長期処方に関する相談を受けた経験が「ある」と回答した場合、患者が長期処方を希望していることに関する処方医への情報提供有無については、リフィル処方箋を受け付けたことがある薬局では経験が「ない」が54.3%であった。またリフィル処方箋を受け付けたことがない薬局においても、経験が「ない」が44.4%を占めており、患者の希望情報が処方医に十分共有されていないケースが多いことが示唆された。



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