ニュースの要点
厚生労働省は3月26日、「第94回厚生科学審議会感染症部会」にて「風しんの追加的対策について」報告した。
目次
1.風しんの追加的対策の進捗状況について
目標
対象:1962年4月2日~1979年4月1日生まれの男性(令和6年度45歳から62歳)
目標:
(1) 2022年12月までに、対象世代の男性の抗体保有率を85%に引き上げる
(2)2024年度末までに、対象世代の男性の抗体保有率を90%に引き上げる。
進捗状況
対象世代の男性(1962年度ー1978年度生まれの男性)の抗体保有率(暫定値):88.1%
2.風しんに関する今後の対応について
- 最新(2023年)の当該世代の抗体保有率は暫定値で88.1%となりWHOが定める集団免疫閾値を超え、CRSは直近3年間発生がない状況、また風しん発生報告数も過去最低値であり、風しんの感染拡大防止の施策目的は達成されていると評価できる。
- このため、追加的対策は、2024年度までの時限的なものであるところ、当初の予定どおり今年度で終了とする。
- 引き続き、風しんのまん延及びCRSの発生を防止することは重要であるため、来年度以降も妊娠を希望するとする女性等に対する風しん抗体検査の助成や、小児への定期予防接種、それらの周知啓発を行う等、自治体と連携した風しん対策を継続して実施する。また、国内での風しんの発生状況等を注視し、必要に応じて対策の見直し等検討を行う
3.令和6年度内にMRワクチンを接種できなかった者への対応について
やむを得ず定期接種を受けられなかったという事情があることを踏まえ、予防接種法施行規則第2条の8第4号に該当するものとして、接種対象期間を延長し、令和7年4月1日から2年間、定期の予防接種として公費で接種を受けられるようにする。