ニュースの要点
国立健康危機管理研究機構(JIHS)は4月10日、「麻しんの発生に関するリスクアセスメント(2026年第一版)」(2026年3月19日時点)を公表した。
リスクアセスメント (抜粋)
(1)現状と課題
- 2023年以降、世界的に麻しん症例の報告数が増加しており、麻しん含有ワクチン接種率の低下に伴う感受性者数の蓄積により更なる麻しん症例の発生が懸念されている。国際的な人の往来が活発になっており、インドネシアなど麻しん流行国からの国内における麻しんウイルスの持ち込みリスクが高まっている。
- 国内の麻しんは、2026年第11週(3月19日時点)までに、国内感染症例を中心に海外からの輸入症例を含む139例の届出があり、前年同週までの累積報告数と比較して急増している。
- 一部には感染可能期間に通学・通勤等を含め公共交通機関や施設等の利用が確認された。国内感染例のうち、感染源不明の症例が53%を占めていたが、日常的な公共交通機関や施設等の利用時に麻しん患者との接触があった可能性も否定できない。今後不特定多数が一定時間同じ空間を共有する環境等における発生が懸念される。
(2)対策
- 海外では、麻しんの発生が継続的に確認され、最近麻しん症例報告数が急激に増加している国や地域がある。そのため、特に報告数が増加している国や地域へ渡航する際は渡航者本人の感染予防及び帰国後の国内での感染拡大防止のために、2 回の麻しん含有ワクチン接種歴や麻しん罹患の有無を母子健康手帳などで確認し、過去に2回のワクチン接種を実施した記録がない場合は、渡航前に麻しん含有ワクチンの接種を検討することが推奨される。特に国内において流行国からの輸入症例が相次いでいることから、該当地域への渡航予定者には十分な注意が求められる。
- 医療機関や学校等での麻しん患者との接触による感染も確認されており、医療従事者など麻しん患者と接する可能性が高い方や学校・保育施設等関係者は、2 回の麻しん含有ワクチン接種歴を平時から確認することが重要である。
- 国内において、海外からの渡航者をはじめ不特定多数と接する機会が多い空港職員や公共交通機関職員等についても、自らの2回の麻しん含有ワクチン接種歴を確認することが推奨される。


