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薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業No.3(2023年)

ニュースの要点

日本医療機能評価機構は3月30日に、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業の「共有すべき事例No.3」を公表した。

  1. 注射薬のデバイス間違い「調剤」
    • 薬剤の取り違えを見逃さないためには、処方箋に記載された薬剤名と、調製された薬剤の名称を、一文字ずつ区切りながら指差し確認する手法が有用である。また、処方箋に印刷された二次元バーコードや電子方箋などの処方データを活用すること、レセプトコンピュータに入力された処方データと薬剤を突合する調剤監査支援システムを活用することも有効な対策である
    • 本事例では、薬剤師が患者との会話の中で違和感を覚えたにもかかわらず、確認を行わずに誤った薬剤を交付した。患者と話がかみ合わないと感じた時には、薬剤師から一方的に情報提供するのではなく、「病院ではどのような説明を受けたのか」、「薬剤の使用に疑問や不安はないか」などの情報を患者から得たうえで、改めて処方箋と薬剤を確認することが重要である
  2. 交付時の説明間違い「調剤」
    • 本事例は、薬剤師が添付文書等を十分に確認せず、患者に誤った服用方法を指導した事例である。薬剤師は、知識が不足している薬剤が処方された際は、患者に交付する前に添付文書等を確認した上で、処方監査や服薬指導を行う必要がある
    • 患者から薬剤の服用に関して相談を受けた場合に、薬剤師のみの判断で対応できるか否かを検討することも重要である。薬物動態や薬理作用の観点から適切な服用方法を指導しても患者が指示通りに服用できない場合は、疑義照会やトレーシングレポート等で医師に情報提供し、患者にとって最適な薬物治療となるよう、医療機関と連携して対応することが大切である
  3. 吸入剤の説明不足「調剤」
    • 本事例は、薬剤師が指導箋を用いて吸入剤の使い方を指導したが、患者は十分に理解しておらず正しい方法で吸入できなかった事例である。薬剤師は、患者が吸入剤を正しく使用できるように、不適切な使用方法も含めて説明し、患者の理解を深めることが望ましい
    • 吸入剤の指導箋が、分かりやすく図解されたものであっても、薬剤師は、練習用の器具等を活用して実際に薬局で使用してもらい、患者が吸入剤を問題なく使用できるかどうか確認する必要がある。また、交付後に患者へ連絡して正しく使用できているかフォローアップを行うことも吸入剤の適正使用のために有用である

詳細は以下の資料をご確認下さい。

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