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薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業No.4(2023年)

ニュースの要点

日本医療機能評価機構は4月27日に、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業の「共有すべき事例No.4」を公表した。

  1. 説明・確認不足:ゾルトファイ配合注フレックスタッチ「調剤」
    • 患者に注射薬が処方される際は、処方した医療機関でデバイスや注射針の取り扱い、注射の手技に関する指導を行うが、薬局でも、患者が説明された内容を正しく理解しているか、手技に不安や疑問はないかを確認し、患者が適切に自己注射を行うことができるよう支援することが重要である。
    • デバイスや注射針の取り扱い、注射の手技など、注射薬に関する患者の理解が不十分である場合は、患者指導用資材やデモ器を活用し、患者が理解しやすいように補足説明することが望ましい。
    • 注射薬を交付した後も適宜フォローアップを行い、患者が適切にデバイスを取り扱い、指示された単位数・ドーズ数を注射できているかを継続的に確認することが重要である。自己注射チェックリスト等を利用して確認することも有効な手段である。効果が得られず、薬剤の増量や変更が繰り返される場合は、使用方法が間違っている可能性を考慮に入れ、使用状況を詳細に確認する必要がある。
  2. 投与量:ラゲブリオカプセル200mg「疑義照会・処方医への情報提供」
    • 本事業には、ラゲブリオカプセル200mgの処方量の間違いを発見し、疑義照会や処方医への情報提供を行った事例が多く報告されている。それらの事例の「推定される要因」には、「一般流通が開始された直後であり、処方医の薬剤に関する知識が不十分であった」や「ラゲブリオカプセル200mgを処方したことがない医師からの処方であった」などが挙げられている。
    • 薬価収載されて間もない新医薬品が処方された際は、処方医、調剤する薬剤師ともに薬剤に関する知識が不十分である可能性を認識し、薬剤師は、添付文書やインタビューフォーム、製薬企業から提供される適正使用ガイドなどから必要な情報を収集、確認したうえで調剤を行うことが重要である。
  3. 処方時の薬剤間違い:【般】アセトアミノフェン錠200mg/アメナリーフ錠200mg「疑義照会・処方医への情報提供」
    • 本事例は、処方意図と異なる薬剤が誤って処方された際、処方箋を応需した薬剤師が、処方内容と患者から聴取した内容が一致しないことに違和感を持ちながら、疑義照会を行わずに薬剤を交付した事例である。
    • 薬剤師は、患者の症状や疾患を把握し、処方された薬剤の効能・効果と一致しているかを検討して、入力間違い等による誤った処方である可能性を排除せず、疑わしい点があれば処方医に疑義照会を行う。

詳細は以下の資料をご確認下さい。

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