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薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業No.2(2024年)【日本医療機能評価機構】

ニュースの要点

日本医療機能評価機構は2月26日、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業の「共有すべき事例2024年No.2」を公表した。

  1. 薬袋への薬剤の入れ間違い:[調剤]
    • 本事例は、交付時に薬剤師が薬袋に薬剤を入れ間違えたことにより、患者は指示とは異なる用法で薬剤を服用し、一時的に体調不良を訴えた事例。薬袋への薬剤の入れ間違いは服用間違いに繋がり、患者に不利益を与える可能性がある。
    • 薬袋に薬剤を入れる際は、薬袋に記載された用法や薬剤名などを確認することが必須である。
      薬袋への薬剤の入れ間違いを防止するために、調剤に関する手順を具体的に定め、遵守する ことが重要である。
  2. 兄弟が同時に受診した際の処方間違い:アモキシシリン細粒10%「TCK」[疑義照会・処方医への情報提供]
    • 本事例は小児の兄弟2名が一緒に同一医療機関を受診し、医師が兄弟に薬剤を処方する際に用量を誤って入力した事例。小児の処方箋を応需した際は、患者の年齢、体重、症状などを確認し、処方された薬剤の用量について妥当性を検討する必要がある。
    • 兄弟姉妹は名字が同じで名前が類似している場合があることに加え、同じ医療機関を一緒に受診することがあるなどの要因から、処方時の間違いが起きる可能性がある。
    • 本事業には、兄弟姉妹の処方箋を同時に応需した際、レセプトコンピュータへの入力やお薬手帳へのシール貼付を兄弟姉妹間で間違えた事例も報告されている。調剤時にも兄弟姉妹間で間違いが発生する可能性があり、注意する必要がある
  3. 薬剤名の部分一致による処方間違い: フェアストン錠40[疑義照会・処方医への情報提供]
    • 本事業には、薬剤名の前方が一致していることが要因となり処方間違いが起きた事例の報告が多いしかし、医療機関が処方オーダリングシステムで部分一致検索機能を採用している場合は、本事例のように一見すると名称が類似していない薬剤が誤って処方されることがある。医療機関の処方オーダリングシステムの設定などにより、本事例のような事象が発生する可能性があることを、処方箋を応需する薬局は把握しておく必要がある。
    • 本事例では、フェアストン錠40の用法が、通常1日1回であるところ1日3回で処方されていた。処方監査を行う際、処方された薬剤の用法・用量が適切であるか確認し、患者から症状や現病歴・既往歴などの情報を収集して処方の妥当性を検討することは、処方間違いに気付く契機となる

詳細は以下の資料をご確認ください。
※時間の経過とともに、出典元の資料が閲覧不可能になった場合は、リンクで飛べなくなります。ご了承ください。

出典:日本医療機能評価機構ホームページ
https://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/pdf/sharing_case_2024_02.pdf

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