ニュースの要点
厚生労働省は11月21日、「美容医療の適切な実施に関する検討会」の報告書を公表した。
自由診療で行われる美容医療について、不適切な事例に対する対応や、質の高い医療機関が患者に選ばれるための取組等について、厚生労働省の「美容医療の適切な実施に関する検討会」において検討が行われてきた。
目次
美容医療がより安全に、より高い質で提供されるに当たって
- 課題
- 美容医療を提供する医療機関における院内の安全管理の実施状況・体制等を保健所等が把握できていない
- 患者側も医療機関の状況・体制を知る手段がなく、医療機関における相談窓口を知らない
- 関係法令&ルール(オンライン診療に係るものを含む。)が浸透していない
- 合併症等への対応が困難な医師が施術を担当している
- 安全な医療提供体制や適切な診療プロセスが全般的・統一的に示されていない
- アフターケア・緊急対応が行われない医療機関がある
- 保健所等の指導根拠となる診療録等の記載が不十分な場合がある
- 悪質な医療広告が放置されている
- 対応策
- 美容医療を行う医療機関等の報告・公表の仕組みの導入
⇒安全管理措置の実施状況/専門医資格の有無/相談窓口の設置状況等について都道府県等に対する報告を求め、そのうち国民に必要な情報を公表 - 関係法令&ルールに関する通知の発出
⇒保健所等による立入検査や指導のプロセス・法的根拠の明確化 - 医療機関による診療録等への記載の徹底・オンライン診療指針が遵守されるための法的整理
- 関係学会によるガイドライン策定
⇒遵守すべきルール/標準的な治療内容/記録の記載方法/有害事象発生時の対応方針/適切な研修のあり方/契約締結時のルール等を盛り込んだガイドラインを策定 - 医療広告規制の取締り強化
- 行政等による周知・広報を通した国民の理解の促進等
- 美容医療を行う医療機関等の報告・公表の仕組みの導入