ニュースの要点
厚生労働省は、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症をはじめとする、今冬の急性呼吸器感染症(以下「ARI」という。)の流行に備え、「令和7年度ARI総合対策」を取りまとめ、国や地方自治体がARI対策に取り組むとともに、広く国民の皆様にARIに関する情報を提供し、適切な対応を呼びかけることとした。
目次
感染防止について(抜粋)
- 基本的な感染対策
インフルエンザをはじめとする急性呼吸器感染症の予防には、「手洗い」「マスクの着用を含む咳(せき)エチケット」などが有効です。
急性呼吸器感染症の中には、高齢者や基礎疾患のある方が感染すると、重症化する可能性があるものもあります。高齢者や基礎疾患のある方と会ったり、通院したり、大人数で集まったりするときは、マスクの着用を含めた感染症対策へのご協力をお願いします。 - 予防接種
急性呼吸器感染症のうち定期接種の対象となっている疾病は、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、百日咳、肺炎球菌感染症などです。一方で、RSウイルス感染症など、任意接種として予防接種を行うことができる疾病もあります。
定期接種の対象となる疾病のうち、インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症の予防接種には、発症をある程度抑える効果や、重症化を予防する効果があり、特に高齢者や基礎疾患のある方など、罹患すると重症化する可能性が高い方には効果が高いと考えられます。
両ワクチンの定期接種の対象となる方は以下の通りです。
65歳以上の方:
60~64歳で心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方定期の予防接種として、毎年秋冬に1回行うこととしています。なお、インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンは同日に接種することが可能です。 - 施設等における感染防止対策の推進
急性呼吸器感染症は、学校、社会福祉施設等、医療機関等(以下「施設等」という。)において、大規模な集団感染を起こすことがあります。特に、重症化リスクの高い方が多く利用する社会福祉施設等や医療機関においては、まずは、施設等内に病原体が持ち込まれないようにすることが重要です。
厚生労働省は、病原体の施設等への侵入の阻止と、侵入した場合のまん延防止を目的とした標準的な手引書「急性呼吸器感染症(ARI)に関する施設等内感染予防の手引」を作成しています。


