ニュースの要点
厚生科学審議会と薬事・食品衛生審議会の合同会議は10月15日、ワクチン接種後の心筋炎関連事象に関して、いずれのワクチンにおいても、COVID-19感染症による発生率と比較して、ワクチン接種によるベネフィットがリスクを上回ると評価できるが、10歳代及び20歳代の男性については、ファイザー社ワクチンに比べて、モデルナ社ワクチン接種後の心筋炎関連事象が疑われる報告頻度が明らかに高いことから、ファイザー社ワクチンの接種を推奨することとし、本人がモデルナ社ワクチンの接種を希望する場合は、COVID-19感染症に合併する心筋炎関連事象の発生頻度より低いことから、接種可能のままとするとした。
心筋炎関連事象に関しては、国内外において、報告頻度は稀ではあるものの、2回目接種後数日以内に発症する若年の男性での報告が多く、その因果関係が疑われてきた。
心筋炎関連事象疑いとして報告された事例は10月3日現在、ファイザー社ワクチンが160例(2.1件/100万人接種)で20代男性の発生頻度が多く、モデルナ社ワクチンが93例(6.0件/100万人接種)で10歳代及び20歳代の報告頻度が多いと報告されている。
厚生労働省健康局健康課予防接種室は10月15日、「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会における審議を受けた対応について」とする事務連絡を発出した。
参考資料