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《第2回》poorかtoo muchなSOAP薬歴【まい薬局 平野道夫】

著者

平野道夫

【プロフィール】
まい薬局富士見店勤務
富士見・三芳薬剤師会学術部理事

城西大学薬学部セルフメディケーション学 非常勤講師
日経DIコラムニスト
認定実務実習指導薬剤師

近隣の薬学部学術サークル・有志の指導ボランティア担当

武道がライフワークで、中学からの空手修行で多くの大会出場
 2005年 世界空手道連盟 関東大会無差別級優勝
 2013年 世界空手道連盟 全日本選手権重量級3位

【著書】
「解消ポリファーマシー」(共著)

まい薬局富士見店ホームページ

まい薬局富士見店Twitter

日々の煩雑な保険薬局業務の中で「薬歴」は永遠のテーマなのでしょうか。
薬歴をSOAP形式で記載するようになって久しいですが「満足なSOAP薬歴が書けている。」と胸を張ることのできる薬局薬剤師は案外少ないのかも知れません。

もし、薬歴を「義務だから仕方なく書いている」のであれば、内容もpoorなものになってしまいますし、役に立たない時間のかかる作業でしかありません。過去に複数の大手薬局チェーンによる薬歴未記載問題があったのはそんな理由なのでしょうか。薬歴の本質を見誤まっているに違いありません。

そもそも薬歴とは、簡単に言えば「医療記録」です。そして、患者を継続的にサポートするための次へ繋ぐメッセージでもあります。次回の調剤時に薬剤師が確認するだけではなく、いつでもその患者の情報を確認するための資料です。

反対に素晴らしく内容に富んだSOAPもしばしば散見します。きっとたくさん勉強した薬剤師なのでしょう。インタビューフォームやガイドラインからの引用や薬剤師としての意見がいくつも書かれていたりします。とても立派な内容なのですが限られた時間で書き、限られた時間で患者の状況を把握するために読む記録が薬歴です。簡潔で読みやすくなくてはなりません。

繰り返しになりますが薬歴の目的は記録とメッセージです。誰も読んでくれないようなtoo muchなものは自己満足的な作文となってしまいます。

実は私も薬局薬剤師の教育資料として役立てる目的で、深い内容のAを薬歴に残すこともありますが簡潔さを常に意識しています。

患者さんとの雑談も時には重要なものもありますので無視はできません。全てを書き連ねるのではなく、ポイントを箇条書きで別枠に残しておけば良いと思います。

SOAP薬歴書き方のコツ

患者のことを考えて指導した内容がP、その理由がAとなります。そのことに関した患者やその家族からの情報がSであり、客観的な情報がOとなります。また、いくつもの問題点をひとつのSOAPには入れないようにします。
(薬剤服用歴管理指導料の算定要件も確認してください。)

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