ニュースの要点
塩野義製薬は2月25日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として開発中の経口抗ウイルス薬ついて、第2/3相臨床試験のうちPhase2bpartの主要評価項目に関する解析が完了し、日本国内における条件付き早期承認制度の適用を希望する製造販売承認申請を行ったと発表した。
抗ウイルス効果
本治療薬投与により、両用量群ともにプラセボ群と比較して有意に優れた抗ウイルス効果を示した
→4日目(3回投与後)において有意にウイルス力価を減少(主要評価項目達成)
→上記時点におけるウイルス力価陽性患者の割合は両用量群ともに10%未満であり、プラセボ群との比較でPhase2apartの成績を上回る減少率
症状改善効果
- COVID-19の12症状合計スコアの初回投与開始から120時間(6日目)までの単位時間あたりの変化量は、プラセボ群と比較して改善方向に推移したものの、統計学的に有意な差は認められなかった(主要評価項目を達成せず)
- 12症状のうち、本試験で集積した集団で特徴的な症状であった呼吸器症状[鼻水または鼻づまり,喉の痛み,咳,息切れ (呼吸困難)]の合計スコアにおいては、両用量群ともに有意な改善効果を確認した
安全性
今回の解析時点においては、Phase 2a partの結果と同質であり、新たに懸念される有害事象等は認められなかった