ニュースの要点
厚生科学審議会感染症部会「第17回新型インフルエンザ対策に関する小委員会」が5月13日に、「抗インフルエンザウイルス薬の今後の備蓄方針について」を議題として開催された。「バロキサビル」(製品名:ゾフルーザ)については、第15回の小委員会で直ちに備蓄することとはせず、基礎及び臨床でのエビデンスの蓄積のもと、関係学会の臨床上の位置づけを踏まえた上で引き続き検討することとなっていたが、日本感染症学会の提言や日本小児科学会の「インフルエンザ治療・予防指針」など学会におけるバロキサビルの臨床上の位置づけをうけて、備蓄薬の多様化を図るため、バロキサビルを備蓄薬として追加するべきとした。
備蓄薬の切替え時の薬剤の購入に係る優先順位については、季節性インフルエンザで小児を中心に使用されていることなどから「オセルタミビル」のドライシロップを最優先に、「バロキサビル」については、市場流通している抗インフルエンザ薬の中では唯一作用機序が異なり、治療薬の選択の幅を広げるため、次に優先して備蓄を開始するべきとした。
ペラミビルについては、点滴静注薬として重症患者等に使用されることが想定に次ぐ優先順位で備蓄を開始すべきとした。ペラミビルについては、点滴静注薬として重症患者等に使用されることが想定され、引き続き優先して備蓄するべきでとしている。