ニュースの要点
政府は10月14日、自殺対策の指針として新たな「自殺総合対策大綱~誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して~」を閣議決定した。
自殺総合対策大綱は、自殺対策基本法に基づき、政府が推進すべき自殺対策の指針として定めるものであり、おおむね5年を目途に見直すこととされている。
見直し後の大綱では、コロナ禍の自殺の動向も踏まえつつ、これまでの取り組みに加え、以下を追加し、総合的な自殺対策の更なる推進・強化を掲げている。
- 子ども・若者の自殺対策の更なる推進・強化
- 女性に対する支援の強化
- 地域自殺対策の取組強化
- 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえた対策の推進 など
【自殺者総数・男女別の推移】
自殺対策基本法が成立した平成18年と、コロナ禍以前の令和元年の自殺者数を比較すると、自殺者総数は37%減、男性は38%減、女性は35%減となった。
令和2年は自殺者総数が11年ぶりに前年を上回り、令和3年は女性の自殺者数が2年連続で増加した。
【小・中・高生の自殺者数の推移】
小中高生の自殺者数は、自殺者総数が減少傾向にある中でも増加傾向となっている。
令和2年には小中高生の自殺者数が過去最多となり、令和3年には過去2番目の水準となった。