ニュースの要点
政府は12月20日、5月に成立した経済安全保障推進法に基づき、国が安定供給を支援する「特定重要物資」として、抗菌性物質製剤、肥料、永久磁石、工作機械・産業用ロボット、航空機の部品、半導体、蓄電池、クラウドプログラム、天然ガス、重要鉱物並びに船舶の部品の11物資を政令で指定した。
経済安全保障推進法では、国民の生存に必要不可欠な又は広く国民生活・経済活動が依拠している重要な物資について、特定重要物資として指定し、その安定供給確保に取り組む民間事業者等を支援することを通じて、特定重要物資のサプライチェーンの強靱化を図ることとしている。
抗菌性物質製剤
- SCの構造・課題:
国内で流通しているβラクタム系抗菌薬について、無菌化、乾燥、充填などからなる製品化工程は主に日本国内で行われているが、その原材料等は、環境影響への配慮が必要であること、爆発性などの危険性を回避した製造が必要であるなど、採算性の問題から、ほぼ100%を海外に依存している状況 - 安定供給確保に関する目標:
国民の生存に必要不可欠な抗菌性物質製剤の原薬等について、2023年から国内での製造及び備蓄設備を構築を開始し、2030年までに、βラクタム系抗菌薬について、供給途絶時においても医療現場において必要な量を切れ目なく安定供給できる体制を整備する