ニュースの要点
健康保険組合連合会は4月20日、「令和5年度健保組合予算編成状況―早期集計結果(概要)」を発表した。
健康保険組合の財政については、下記の状況から今年度以降は大変厳しくなるとしている。
- 令和5年度予算の経常収支は、▲5,623億円の赤字となる見通し(約8割が赤字)。
- 保険料収入は対前年度比 2.8%(+2,317億円)の増加。一方、保険給付費は5.5%増(+2,475億円)と、4年度(同5.5%)に引き続き、依然、高い伸びを維持。
- 高齢者等拠出金は、4年度の一時的な減少(▲5.7%)の反動から 7.3%(+2,523億円)の増加。とくに後期高齢者支援金が 9.9%(+1,967億円)と急増。
令和4年4月~5年1月の医療費(健保組合)は、医科 7.3%(入院外 13.0%、入院▲2.4%)、調剤 5.0%と依然、高い水準で推移しており、5年度以降も、新型コロナ感染拡大等の影響が不透明であり、変動が著しい医療費の動向を引き続き注視する必要がある。
高齢者拠出金が6年度以降、毎年増加するなか、賃金引き上げによる保険料収入への効果が予測し難く、今後の財政に影響が懸念される。