外来がん治療認定薬剤師とは
外来がん治療認定薬剤師とは、外来がん治療を安全に施行するための知識・技能を習得し、地域がん医療において、患者とその家族をトータルサポートできる薬剤師です。
以前に比べ、外来でがん治療を受ける患者が増えてきていることから、入院治療よりも一層患者とその家族へのサポート、医療機関での連携が重要になっています。そのため、専門知識を有する立場からの服薬指導や薬物治療プラン策定等、あらゆる場面でその能力を発揮することを求められています。
外来がん治療認定薬剤師の仕事
外来がん治療認定薬剤師は、次のような場所で活躍しています。
- 病院
- 調剤薬局
外来がん治療認定薬剤師になる方法
更新方法は、更新要件を満たした上でIBT試験を受験する
外来がん治療認定薬剤師の認定試験
申請資格
- 日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた人格と見識を備えていること
- 薬剤師としての実務経験を3年以上有すること
- 学会正会員であって、申請の時点で会費が未納でないこと
- 日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師、薬剤師認定制度認証機構により認証された生涯研修認定制度による認定薬剤師、日本医療薬学会の専門薬剤師制度により認定された専門薬剤師、日本薬剤師会生涯学習支援システム「JPALS」クリニカルラダーレベル5のいずれかの認定を取得していること
- 学会が認定するがん領域の講習または研修で60単位以上を履修していること
- 外来のがん患者の薬学的介入実績の要約(事例)を10例提出すること
- 所属施設長の同意があること
申請期間
Web受付:2023年7月18日(火) 正午 ~ 8月17日(木) 午後5時まで
郵送受付:2023年7月18日(火) ~ 8月17日(木) 必着
認定費用
審査・試験料:22,000円
登録料:11,000円
試験日時・場所
2023年11月25日(土) 13:00~15:00
全75問 120分試験
全国各地のCBTテストセンター
出題範囲
以下の内容からマルチプルチョイス方式全75問出題
- 各抗悪性腫瘍薬剤の添付文書情報
- 各抗悪性腫瘍薬剤のインタビューフォーム情報
- 各抗悪性腫瘍薬剤の適正使用ガイド情報
- RMPにおける追加のリスク最小化活動で規定されている医療従事者向け資材(適正使用ガイド等)に記載のある副作用対策薬剤の添付文書情報(特に相互作用)
- 各抗悪性腫瘍薬剤に関する緊急安全性情報
- その他、厚生労働省から配信される各種情報(公知申請に関する情報など)
- 各がん種および制吐剤などのガイドライン情報(2021年5月までに発刊されたものかつその時点で最新のもの)
新規抗悪性腫瘍薬剤および支持療法に用いる薬剤については筆記試験日の半年前の薬価収載薬剤まで含む
面接試験日時
2024年2月4日(日)
Zoomを利用したオンライン面接にて実施予定
面接試験質問範囲
事前に提出した「がん患者への薬学的介入実績の要約・10事例」の中から、数例について質問
- 患者の病態・治療経過や介入時の治療内容
- 介入の目的
- 介入によるメリット
- 介入事例のその後の状況ならびにセルフケアとして注意すべきポイント
- 知り得た患者情報(副作用症状やアドヒアランスなど)の医師やほかの医療従事者(薬局薬剤師-病院薬剤師間等)との共有のための取り組みなど
更新資格
- 継続して正会員であること
- 外来がん治療認定薬剤師の更新要件を満たす講習会の単位を60単位以上取得すること
- 日本臨床腫瘍薬学会学術大会に1回以上参加していること
- 学会が主催する次の講習会のいずれかに1回以上参加していること
①Essential Seminar A/B/C
②APACCアップデートセミナー
③症例報告のためのワークショップ
④Essential Seminar X-Program - 学会が主催するインターネット更新試験システム(IBT)による試験に合格していること(更新申請後、受験可能となる)
更新試験申請期間
2023年11月1日(水) 正午〜11月30日(木)17:00まで
更新試験日時・所要時間
2024年2月1日(木) 正午〜2月29日(木)17:00まで
試験は50問90分間
更新費用
16,500円
おわりに
この記事の内容は、執筆時点での最新情報になります。外来がん治療認定薬剤師になりたいと思った方は、必ず日本臨床腫瘍薬学会のサイトで詳細を確認してください。