ニュースの要点
厚生労働省の「第7回 医療情報ネットワークの基盤に関するワーキンググループ」は3月9日、「全国的に電子カルテ情報を閲覧可能とするための基盤について」を議題として開催された。
全国的に電子カルテ情報を閲覧可能とするための医療情報ネットワークの基盤に関する議論を行うため、令和3年11月に本ワーキンググループが設置され、これまで計6回にわたって議論を重ねてきたが、全国的に電子カルテ情報を閲覧可能とするための医療情報ネットワークの基盤の在り方及び技術的要件について、とりまとめ(案)を示し了承された。
細部の調整を行ったうえで本年度内(令和5年3月中)に正式決定する。
医療DXに関する施策の現状と課題
現状
電子カルテについては、ベンダーごとに異なる情報の出入力方式が採用されており、異なるベンダーの電子カルテを導入している医療機関の間では、情報の共有が困難
これまで、データヘルス改革において、電子カルテ情報の標準化を進めるべく取り組んできており、令和4年3月に、医療現場における有用性等の観点を踏まえ、まずは3文書6情報(※)について、情報の共有にあたっての標準規格を決定(厚生労働省標準規格)。
※3文書:①診療情報提供書、②退院時サマリー、③健診結果報告書
6情報:①傷病名、②アレルギー情報、③感染症情報、④薬剤禁忌情報、⑤検査情報(救急、生活習慣病)、⑥処方情報
※オンライン確認等システムを経由した6情報の閲覧対象は、全国の医療機関・薬局及び患者本人とする。
課題
- 標準化されている情報の種類が限定的
- 電子カルテシステムを導入している医療機関が限定的