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令和4年度「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」【厚労省】

ニュースの要点

厚生労働省が7月28日に、令和4年度「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」を公表した。

調査の目的

医療機関の外国人患者受入能力向上のための基礎資料を得ることを目的として、医療機関の外国人に対する医療提供体制の現状を把握するために実施。

(資料一部抜粋)

  1. 外国人患者の受入れ実績
    2022年9月1日~30日の外国人患者数を前向きに調査したところ、回答病院中、約5割で外国人患者の受入があった
  2. 医療機関向けマニュアル等の認知度調査回答した5,315病院のうち、厚生労働省研究班が作成した「外国人患者受入れのための医療機関向けマニュアル」を「知らなかった」と回答したのは約2割だった
  3. 外国人患者に対する体制整備状況
    • 自院における外国人患者の受診状況を把握していない医療機関は、約4割(2,008病院)であった
    • 受入れ体制の「現状把握および課題抽出」をしていない医療機関は約9割(4,863病院)
      自院の「外国人患者受入れ体制整備方針」を整備していない医療機関は約9割(4,648 病院)であった
  4. 外国人患者受入れ医療コーディネーターの配置実績
    • 外国人患者受入れ医療コーディネーターの配置について、回答があった全5,315病院のうち、配置していたのは140病院(2.6%)であった
  5. 外国人患者受入れ医療コーディネーターの業務体制・役割
    • 外国人患者受入れ医療コーディネーターを配置している病院のうち、9割近くの病院において、業務体制は兼任のみか専任+兼任の体制であった
  6. 多言語化(医療通訳・電話通訳・ビデオ通訳・自動翻訳デバイス等)の整備状況
    令和4年度、全335の2次医療圏のうち
    1. 医療通訳者が配置された病院がある2次医療圏は158医療圏(47.2%)
    2. 電話通訳が利用可能な病院がある2次医療圏は235医療圏(70.1%)
    3. ビデオ通訳が利用可能な病院がある2次医療圏は113医療圏(33.7%)
  7. 外国人患者に対する自由診療の診療価格
    • 自由診療における診療価格の決定方法については、9割以上の病院において、診療報酬点数表を活用した倍数計算(いわゆる1点=〇〇円として換算すること)を行っていた。
    • 診療報酬点数表を活用していると回答した病院(n=5,035)のうち、1割を超える病院が1点あたり10円を超える診療価格の設定をしていた
  8. 医療通訳の費用
    • 外国人診療において、診療費以外の追加的費用として、通訳料を請求している病院の割合は2.2%であった
  9. 未収金の発生状況
    • 2022年9月1日~30日に外国人患者の受入実績のある2,352病院において、469病院(19.9%) が、外国人患者による未収金を経験していた
    • 未収金があった病院のうち、病院あたりの未収金の発生件数は平均3.9件、総額は平均21.3万円であった
    • 1件あたりの未収金額の多く(83.2%)が、5万円以下であった

以下、厚生労働省より(2023年7月28日)
令和4年度医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査について (概要版)
医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査結果報告書

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