ニュースの要点
厚生労働省は、子宮頸がん予防のためのHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの「キャッチアップ接種」について、より多くの対象者へ周知するための集中キャンペーンを、7月5日(金)から順次、全国7大学25キャンパス(千葉大学(全5キャンパス)、東海大学(湘南キャンパス)、静岡社会健康医学大学院大学、静岡理工科大学(及びグループ校)、近畿大学、奈良女子大学、山口県立大学)の協力の下、実施する。
今回のキャンペーンでは、大学食堂内の卓上POPスタンド等にキャッチアップ接種に関する広報資材を掲示するほか、キャンパス内でのポスター掲示、チラシの配布、メール・LINE等での個別通知等を通じて、キャッチアップ接種の対象者である大学生に対して広く周知を行い、その他、各大学で個別のイベント等も実施する予定。
HPVワクチンは、子宮頸がん等の原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を予防するためのワクチンである。1997年度~2007年度生まれの女性の中に、HPVワクチンの定期接種の対象年齢(小学校6年から高校1年相当)の間に接種を逃した方でまだワクチンを受けていない方に対し、2025年3月まで、「キャッチアップ接種」として公費での接種の機会を提供している。
HPVワクチンの接種は合計3回で、完了するまでに約6か月かかることから、接種を希望する方が、公費で3回の接種を完了するためには、2024年9月までに接種を開始する必要がある。
しかし、厚生労働省が2024年2月~3月に、HPVワクチン接種対象者等を対象に実施した意識調査では、HPVワクチンのキャッチアップ接種について、2023年度時点の接種対象者(1997年度~2006年度生まれの女性)のうち、48.5%の方が「知らない」と回答したなど、対象者に向けた更なる周知が急務となっている。