ニュースの要点
内閣府の規制改革推進会議は12月21日に、「健康・医療・介護ワーキンググループ(WG)」を「医薬品の販売制度について」を議題として開催した。
- デジタル技術を活用した医薬品の販売について
- 薬剤師等が常駐しない店舗(受渡店舗)において、当該店舗に紐付いた薬局・店舗販売業(管理店舗)の薬剤師等による遠隔での管理の下、医薬品を保管し、購入者へ受け渡すことを可能とする。
- 受渡店舗においては即応性のあるオンラインにより資格者に相談できる方法を用いる。
- 管理店舗の薬剤師等が管理可能な受渡店舗数に数店舗程度の上限を設けること等について、検証を行う。
- 管理店舗は、薬局又は店舗販売業として実地で販売を行う者とする。
- 管理店舗と受渡店舗は当面の間同一都道府県内とし、制度導入後の検証を踏まえ見直しを検討。
- 要指導医薬品の販売方法について
- 要指導医薬品についても、オンライン服薬指導により必要な情報提供等を行った上、薬剤師の判断で販売することを可能とする。
※医薬品の特性から対面での情報提供等が適切な品目は、オンラインによる販売対象から除外できる制度とする。 - 医薬品の特性に応じ、必要な場合には、一般用医薬品に移行しないことを可能とする。
- 要指導医薬品についても、オンライン服薬指導により必要な情報提供等を行った上、薬剤師の判断で販売することを可能とする。
- 一般用医薬品の販売区分及び販売方法について
- 一般用医薬品について3つある販売区分を見直し、「薬剤師のみが販売できる医薬品」と「薬剤師又は登録販売者が販売できる一般用医薬品」の2つの区分に整理する。
- 整理の際、人体に対する作用が緩和なもので、専門家による関与が必要ないものについては、医薬部外品への移行を検討する。
- 専門家(薬剤師・登録販売者)の関与の在り方や、「薬剤師又は登録販売者が販売できる一般用医薬品」は関与の際に必要に応じて情報提供するものであることを明確化する。
- 濫用等のおそれのある医薬品の販売について
濫用のおそれのある医薬品(6成分)の販売方法を以下の通りとする。- 健康への影響が大きいと想定される20歳未満の者に対しては、小容量1個の販売とする。
- 販売時に対面又はオンラインによる状況確認と情報提供を義務づける。(20歳以上に小容量1個を販売する場合は、現状のインターネット販売の方法で可)
- 20歳未満の者等必要な場合には、氏名・年齢等を確認・記録し、記録を参照して販売を行う。
- 医薬品の外箱に注意喚起を表示する。
- 情報提供の実効性と不正入手防止のため、直接手に取れない方法で販売。