ニュースの要点
ニプロESファーマは1月23日、『プロピベリン塩酸塩錠 20mg「タナベ」』について、自主回収(クラスⅡ)すると発表した。
本製品は2021年に製造後の6カ月の安定性モニタリングにおいて、溶出試験の結果が規格外(溶出規格:20分、85%以上)となった1ロットと経時的に溶出率が低下する傾向が認められた4ロットの計5ロットを自主回収したが(2021年11月15日~12月31日)、当時、溶出率低下の発生原因が究明できなかったことから、本剤の出荷判定において、製造時の規格試験の結果に加え、「加速安定性試験の3ヵ月の時点の溶出試験結果の確認」を設定し、これら試験で問題のなかったロットのみ出荷を続けてきた。
今回、加速安定性試験の3ヵ月の結果で問題がなく市場出荷したG013A(出荷時期:2022年9月21日~12月23日)において、引き続き実施している6ヵ月目の試験結果で溶出率の低下が認められ、規格外となったため、使用期間3年の品質を担保することが困難と判断し、自主回収することした。なお、当該ロット以外の出荷済みロットでは、問題はなかったとしている。