ニュースの要点
厚生労働省は1月13日、「医療用解熱鎮痛薬等の在庫逼迫に伴う協力依頼」とする事務連絡を都道府県に発出した。
季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、治療薬である解熱鎮痛薬等(咽頭痛治療薬トラネキサム酸、鎮咳薬を含む)の需要が増加している一方で、製造販売業者からの限定出荷が続き、解熱鎮痛薬等の製剤のうち、特に小児用(散剤等)については、現下の感染患者の増加に伴い、全国的に薬局等における必要量の入手が困難な状況となっている。こうした中、地域の薬局等においては、5歳以上で錠剤が服用できる患者への錠剤の使用や、必要に応じて処方医と薬剤師が相談の上、錠剤を粉砕し乳糖などで賦形して散剤とするなどの調剤上の取組みを依頼している。
こうした状況について、関係医療機関、薬局及び医薬品卸売販売業者等に対して、限られた医療資源を小児など必要な患者に適切に供給できるよう、解熱鎮痛薬等が安定的に供給されるまでの間の対応について、今一度の周知を依頼した。
また、診療報酬改定の疑義解釈(その39)を示し、保険薬局において、小児に対する解熱鎮痛薬等の処方に対応するに当たり、細粒、ドライシロップ等の製剤の不足している場合において、処方医と薬剤師が相談の上、錠剤を粉砕し、賦形剤を加えて、用法・用量に従って調剤した上で交付した場合、自家製剤加算を算定できるとした。