ニュースの要点
医薬品医療機器総合機構は7月7日、「安定性モニタリングに関する試験結果の取扱いについて」とする「GMP指摘事例速報 №9」(オレンジレター)を公表した。
指摘事例: 品質異常の兆候を見逃し、措置を講じていなかった事例
確認された事例
- 類縁物質Aの48か月目の試験結果が、規格上限値付近に到達。
通常の傾向と異なり、直近1年間で急増していたことが判明。 - 当該製造所は、規格内であることから、類縁物質Aが急増した。
原因調査、リスク評価、製造販売業者への連絡等を未実施。
問題点・リスク
- 経時的変化以外の要因により、品質が低下している可能性を否定できない状態であることから、リテスト日までの期間にわたって規格に適合することを保証できないリスクが存在。
- OOS (Out of Specification)になるまで措置を講じなかった場合、規格を満たさない原薬を使用した製品が市場に流通し、使用されてしまうリスクが存在。