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後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会中間取りまとめ【厚労省】

ニュースの要点

厚生労働省の「後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会」が10月11日に開催され、「後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会中間取りまとめ(概要)」を公表した。

中間とりまとめの位置づけ

  • 厚生労働省の他の会議体において後発医薬品に関する課題を含めた施策の検討が進められており、これらの会議体における検討の参考となるよう、先だって薬事・薬価に関係する事項について提言を行うもの。
  • 中間取りまとめ以降も検討会で議論を続け、後発医薬品産業を巡る構造的課題の解決に向けて取り得る一連の施策について提言を行う予定。

安定供給等の企業情報の可視化

  • 品質が確保された後発品を安定供給できる企業が市場で評価され、結果的に優位となることを目指し、例えば以下の項目を公開すべきである。
    • 安定供給体制に関する情報:安定供給マニュアルの運用状況、共同開発の有無、製剤製造企業名(委託企業含む)、供給不安発生時の事後対応等
    • 供給状況に関する情報:自社品目の出荷状況、出荷停止や回収事例 等
    • 自社の情報提供状況に関する情報:医療関係者への情報提供の状況等
    • 緊急時の対応手法に関する情報:余剰製造能力の確保又は在庫による対応等
    • 業界全体の安定供給への貢献に関する情報:他社の出荷停止品目等に対する増産対応 等
  • 公表事項について基準を設定した上で厚生労働省が評価するとともに、公表事項以外の企業情報(供給計画・実績 等)も評価に反映し、評価結果を薬価制度・その他医薬品に係る制度的枠組みに活用することを検討すべきである。

少量多品目構造の解消

  • 新規収載品目の絞り込み:安定供給に貢献しない企業の参入を抑制するため、新規収載に当たって企業に対し安定供給に係る責任者の指定を求めるとともに、継続的に供給実績を報告させる仕組み等を検討すべきである。
  • 既収載品目の統合:企業間の品目統合を促進するため、統合後の品目の増産が行いやすくなるよう、製造方法の変更に係る薬事審査等の合理化に係る検討を行うべきである。
  • 供給停止・薬価削除プロセスの簡略化等:一定の条件に該当する品目(医療上の必要性や市場シェアが低い等)につき、医療現場への影響、採算性のみを理由とした供給停止等に配慮しつつ、供給停止プロセスの合理化・効率化の検討を行うべきである。
  • 新規収載品の品目数の抑制や既収載品の品目数の削減等、安定供給の確保に資するような薬価制度・その他医薬品に係る制度的枠組みを検討すべきである。
    ※例えば、後発品の内用薬について、現行の薬価制度上、10品目を超える場合に薬価を下げる仕組みがある。

詳細は以下の資料をご確認下さい。

後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会 中間取りまとめ 厚生労働省(2023年10月11日)

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