ニュースの要点
日本保険薬局協会は8月、「令和8年度調剤報酬改定に係る保険薬局への影響調査」を実施し、4,725薬局からの回答結果を公表した。
【調査結果Summary】
令和8年度改定では、物価・賃金上昇への対応として、調剤ベースアップ評価料(算定率97.9%)や調剤物価対応料など、一定の下支えとなる評価が設けられた。一方、主要項目を通覧すると、本調査の回答薬局にとって総じて厳しい改定であったことが、本調査の結果からうかがえた。
調剤基本料は、8.6%の薬局でマイナスとなった一方、改定前後の点数差は全体平均で+0.62点(中央値+2点)であった。地域支援・医薬品供給対応体制加算は、改定前の関連加算と比較して点数差は平均-4.84点(中央値-3点)であった。電子的調剤情報連携体制整備加算の算定率は97.5%と高かったが、改定前後の点数差は平均-0.42点(中央値±0点)であった。また、調剤管理料は点数区分の簡素化・再編により、79%の薬局がマイナスとなり、受付1回当たり平均-5.94点(中央値ベース-4.3点)の影響と推計された。かかりつけ薬剤師指導料の見直しによる影響も、受付1回当たり平均-1.85点(中央値-0.7点)と推計された。
在宅分野では、在宅薬学総合体制加算2の算定率が22.1%から3.3%へ大きく低下し、加算なしの割合は28.1%から37.7%へ上昇した。個人宅訪問等の年間実績が48回以上の薬局は54.4%であり、在宅対応の実績が着実に積み上がっている一方、480回以上の薬局は3.6%にとどまった。上位区分の評価対象が大きく絞り込まれたことは、今回の改定の中でも、薬局現場への影響が特に大きい変化であったと考えられる。
本報告書(その1)は、記述統計を中心に調査結果を整理したものである。今後、薬局の属性や機能別にクロス集計及び統計解析を行い、機能発揮の状況や改定影響の傾向、関連する要因について、より詳細に分析する予定である。


